貝に魅せられて!【ハマグリ】

はまぐりと言えば桑名!?

はまぐりと言えば桑名をイメージする方も多いのではないでしょうか。

桑名の焼きハマグリと親しまれ名産品となっていますね。「その手は桑名の焼きはまぐり」なんて洒落言葉もすでに江戸時代には使われていたようです。

上手いこと言ってもその手には乗らないよ、騙されないよという意味ですね。

 

チョウセンハマグリとシナハマグリ

現在国内で販売されている9割ほどは中国・韓国から輸入されているシナハマグリで、国産のハマグリは茨城県、千葉県、神奈川県、熊本県、三重県、愛知県産などごく少量となっています。

また、輸入物と区別するため、水産市場などでは国産のハマグリを特に地のハマグリという意味で「地蛤(じはま)」と呼んでいます。

f:id:hu-saigyo:20190610065045j:plain

地蛤(じはま)は輸入ハマグリに比べ、貝の厚みがあり光沢があり(※1)、身も大きくて柔らかく、比べものにならないほど美味しいです。

都会のスーパーでは大きなものだと1個800円もすることもあるんですよ。

 

※1:貝殻の厚みがあり光沢のあるものがチョウセンハマグリです(朝鮮産という意味ではありません)

 

やっぱり焼きハマ!?

f:id:hu-saigyo:20190610065236j:plain

ハマグリ料理と言えば一番先に思いつくのがこれではないでしょうか。

焼いている時の香ばしい匂いそれだけでもすでにご馳走です。お醤油とハマグリのダシが醸す味のハーモニーはまさに至極の逸品!そう、ハマグリって身の旨さもさることながら汁が旨いんです。でも、アミや鉄板で焼くのって結構難しいですよね。

どうしても貝が開いたときに汁が流れ出てしまう。

下から加熱するので貝の下側の貝柱が先に外れ身が上についたまま貝が開いてしまいます。

これはもうパカッと開いた瞬間を見計らって素早く裏返すしかありません。出来るだけ汁が流れ出ないように、、、。

 

焼き加減を見定めるのが少々難しいですがプロ仕様の焼き方もあります。

あらかじめ貝の外側についている“ちょうつがい“を出刃包丁などで切り落として貝殻が開かないようにして焼くんです。

ちょうつがいを落としたら貝をぬらし片側に塩をたっぷりつけ、塩を付けたほうを上にして焼きます。貝からふつふつと汁が吹き出し、塩が完全に乾いた頃が焼き上がりの目安となりますがこれがなかなか難しい。

ご家庭で手軽にするならフライパンでの蒸し焼きがお勧めです。

よく洗ったハマグリをフライパンに入れ蓋をして火をつけます。

貝が開いたら殻が下になるようにきちんと並べ、酒・醤油を少々振り弱火で蒸し焼き。

お皿に盛ったらフライパンに残っている汁も残さずかけて下さいね。

※フライパンも良く洗っといてくださいね。油分が残っていると雑味が出てしまいます。

 

加熱し過ぎにはご注意!

ハマグリは火が通っていないと生臭く、加熱しすぎると固くなってしまいます。芯までギリギリ火が通った微妙な加減が一番美味しいのでお試し下さいね。

 

小さなハマグリなら!

1個50g~80g位の小ぶりのハマグリが手に入ったら酒蒸しやバター焼きもいいですね。

そう、アサリの酒蒸し、バター焼きと同じ要領なので手軽にお楽しみただけます。

 

f:id:hu-saigyo:20190610065126j:plain

個人的な一番は煮蛤!

寿司屋の煮ハマのにぎりが大好きなんです。

f:id:hu-saigyo:20190610071621j:image

写真奥が煮ハマ、手前は煮アナゴ

 

柔らかく煮上げたハマグリを、煮詰めたハマグリのダシに漬け込み味を十分に染み込ませ、濃厚で甘めの煮詰めがハマグリの旨味をさらに引き立たせます。

「しあわせだな~」の一瞬ですね。

是非、本格的な江戸前寿司の名店でご賞味いただきたいと思います。